「御父の愛とむち」  ヘブル12章4~11節 

受難週を迎えていますが、今朝はこのところから御父の忍耐とむちについて考えます。
1.御父の忍耐
この世界にあまりにも多くの悲劇が繰り返されるのは何故でしょうか。そのもっとも大きな理由は、この世界が神を見失って堕落しているからです。多くの争い、戦争、悲劇の背後に人間の罪が存在します。この世界を一瞬の内に滅ぼすことのできる神ですが、終わりを来たらせることなく、忍耐を持って人々の救われるのを願っています。私たちが滅びうせなかったのは、「主の恵みによる・・」と聖書は語り、イエス様も「わたしは、あなたがたを捨てて孤児にはしません」と語り、「わが子よ。主の懲らしめを軽んじてはならない」と勧めています。
2.御父からのしつけ
懲らしめとは、ヘブル語で「教育、しつけ」の意味です。霊の父からのしつけです。望みが見えない、祈りが聴かれないという痛み、体験、苦悩の中で神は、それらを通し、私たちの心と霊性を鍛えてくださるのです。ダビデも、その主の懲らしめを「神の愛とむち」と語ります(詩篇23篇)。今日から受難週です。イエス様の十字架は、この私の為であったことを覚え主に感謝が溢れます。神の救いの完成はまだ先のことですが、その時には、世界中の戦いが終わり、悲しみが取り去られることでしょう。そこに旧約の信仰者は希望を繋いでいます。
3.御父からの恵み
最後に霊の父からの恵みを3つ心に覚えたいと思います。第1は、ご自分の聖さに与らせたいという恵みです。パウロは全てのことを益とすることを語ります。益とするとは、イエス様に似た者とされることです。第2にすべての懲らしめを通し、私たちを主のご用に用いたいと願っているのです。そして3番目は試練と困難に拠って私たちに「義の実を結ばせてくださる」というのです。大きな悩み、苦しみの背後に主の測り知れない神のご計画と御摂理があるのです。それを信じる者と、それを認めない者とには大きな違いがそこに存在するのです。

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