「証しされる信仰」 ヘブル11章4節 創世記4章1~10節

 旧約時代のアベルとカインの生き方から信仰の証しについて考えましょう。
1.礼拝に生きたアベル
 聖書の中の信仰の勇者、その最初の人物はアベルです。兄はカインです。カインは土を耕す者、アベルは羊を飼う者でした。ある時期になりカインは地の作物の中から主への捧げものを、アベルは羊の初子の中から最上のものを捧げました。アベルは神を最高に価値あるものと認め、主を崇めています。主はアベルのささげものを喜ばれたのですが、カインは退けられたのです。カインはひどく怒り、顔を伏せています。
2.神への信仰に生きたアベル
 神の前でカインとアベルとは大きな違いがあります。カインは自分のプライドに生き、「私のもの」という思いの中にいました。アベルは信仰によってカインよりもすぐれたいけにえを捧げたのです(4節)。人の心を見られる神様が目を留められたのは、この信仰によってささげたアベルです。そしてカインは弟アベルを殺してしまいます。
3.主を証しするアベル
 アベルの信仰の姿勢は、「証しに生きた」ことです。礼拝に生き、信仰に生きたアベルは、その生き方によって、神がいかに素晴らしいお方であるか、最高の礼拝をおささげするべきお方であるかを証ししました。私たちは言葉で証しするだけでなく、その生活を通し、その現実のただ中で、また礼拝によって人々に証しをするのです。
アベルは死にましたが、その信仰によって今も語っています、と聖書にあります。
アベルの生涯は、その名前のとおり、実にはかないものでした。
 彼がその短い生涯でどんなことをしたのかは、聖書は語っておりません。しかし、ただ一回のささげものの行為とその姿勢を通して、その時代の人々に証し、大きな影響を与えたのです。
 アベルの一回の神への礼拝の姿勢、すべての歴史の中で、アベルは語り続け証ししています。信仰は、具体的に実践的な働きの中で証しされていきます。日本においてキリスト者は少数派です。主を証しする信仰生活は困難がある時こそ、アベルのように神を崇め、主に喜ばれ、主に受け入れられるように歩んでいきたいと思います。

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